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NAKAJIMA COLUMN
 
社長の一口コラム


イラク戦争の意味するもの    
       ~ワシントンのダレス空港で考えたこと


2004年01月07日
 

 クリスマスの1週間前に、雪嵐の中、ワシントンのダレス空港に降りたった。窓越しに猛吹雪を見ながら、映画のダイハードⅡもイブのダレス空港だったと思い出していた。
  乗り継ぎの飛行機を待っていると、アメフト放映を中断して、ブッシュ大統領の緊急スピーチが流れた。ロビーに居た誰もが、真剣にフセイン捕獲についての話を聞いていた。短いスピーチのあと、日本と違って何の解説もなく、テレビはアメフト中継に戻っていた。
  それは不思議な光景であった。なぜイラク戦争が起きたのか、この戦争に大義はあるのか。そして日本はどうすべきかと、私の頭は、外の雪のように激しくたくさんの疑問が舞っていた。
  吹雪がやみ、さっと日が差すように、日本に戻る飛行機のなかで疑問が解けた。
  戦争の意味が変わったのである。今までの戦争は、最後の外交手段であった。クラウセビッツの”戦争論”に書いてあるように。
  ベトナム戦争の教訓から、キシンジャーは外交手段の戦争を回避して、”リンケージ”という方策を取ってきた。だから、ベトナム戦争以後、大きな戦争は起きてこなかった。唯一の例外が湾岸戦争である。そして、湾岸戦争が外交手段としての最後の戦争かもしれない。
  では今回の戦争の意味するものとは何か。それは、資本主義の行き着くところである”大恐慌”を回避するための、経済政策の手段としての”戦争”なのである。つまり、外交政策の手段から経済政策の手段に変わったと私は考ついた。
  大義名分もなく、外交としては勝利のメリットよりデメリットばかりの戦争が起きているのである。ただし、経済を回復させ、マネーと石油エネルギーを独占支配することができるとすれば、米国にとってはメリットのある戦争なのであろう。経済手段の戦争である以上、米国のコストは最小限に止めておきたい。そのコストのしわ寄せを、日本に求めているのである。
  アメリカが独占支配を実現するべく行う、政策実施のコスト削減のために、日本の税金が、自衛隊が使われるのである。
  小泉首相の言う人道支援としての派兵は、国民をごまかす詭弁以外の何ものでもない。小泉首相は、自分が総理大臣の席に座って居たいがために、日本国民の命をも米国に差し出そうとしているのである。

中島 高英
 

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